鈴木医院のお知らせ|京都府京都市上京区にある耳鼻咽喉科

お知らせ

2024.07.07
出務医師変更のお知らせ

7/20(土曜)、7/22(月曜)、7/24(水曜)は、本来は学医師の診察担当の日ですが、これらの日は終日由一医師が担当いたします。

また7/23(火曜)はもともと由一医師が担当しており、こちらには変更はございません。

 

大変ご迷惑をおかけいたしますが、あしからずご了承のほど、よろしくお願い申し上げます

 


2024.06.21
「HPVワクチン」のキャッチアップ接種をお伝えしたいと思います。

HPVとはパピローマウイルスのことで、(婦人科の病気ではありますが)子宮頸がんに対して絶大な効果が期待されております。また、耳鼻科における扁桃腺のがんに対しても期待がされております。

つまり、がんの中の子宮頸がんや中咽頭がんのうち一部は、非常に「うつる病気」としての性質が強く、これらに対しては予防接種が存在するため、ご検討頂きたいという話です。

学齢期の女性に受けていただくことが大変効果的とされております。

ただ、残念ながら、以前、ワクチン接種後に、けいれんや記憶低下、下半身の脱力など、わりとセンセーショナルに後遺症であるとして繰り返しテレビでニュースとして取り上げられてしまい、積極的勧奨されなくなってしまったという経過があります。

 

しかし、その後の検証で直接の関係性は否定されており、また、さらに日本の事象を踏まえて同様の措置を取った国はありません。

それよりもむしろ大半の国で何億という人間が接種し安全性も確認され、今後10年先、先進国で子宮頸がんが見られなくなり、他国から日本へ見学に来るような風土病となる可能性すらありえると予想されています。

 

マザーキラーとも呼ばれ、非常に不幸な転帰をたどることもある、そんな怖い病気がかなり高い確率で予防できると考えられている一方で、日本ではなかなか接種が進んでおりません。

 

平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性の中に、通常のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの定期接種の対象年齢(小学校6年から高校1年相当)の間に接種を逃した方がいらっしゃいます。これらの方に対して今キャッチアップ接種と称して令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間、HPVワクチンを公費で接種できます。

 

しかし、これらの接種スケジュールは全部で半年かかりますため、遅くとも本年10月には接種を開始しないとその公費の補助を受けることができません。あと数ヶ月で公費の補助が受けられなくなる可能性のある方が16歳から27歳の女性の方でいらっしゃるということになります。

どうぞ、ご自身が対象であれば接種をご検討ください。

 

https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000151140.html

 

https://minpapi.jp/hpvv-invasive-cervical-cancer/


2024.05.29
健診で近隣の小学校幼稚園にお邪魔しております。

今年も健診の季節でお邪魔させていただいております。

健診において当方が何を考えているかといった視点で、簡単にお話させていただきます。

 

耳のポイント

鼓膜の奥に炎症がおこって、膿みがたまって痛みを伴う「急性中耳炎」を起こしたあとや、また、風邪が治ってしばらく時間が経った段階で、鼓膜よりもさらに奥の空間に水分がたまることがあります。これを「滲出性中耳炎:しんしゅつせいちゅうじえん」と呼びます。この状態では痛みを伴いません。

鼓膜の奥に水がたまっていると、鼓膜がうまく震えることができず、耳栓をした時と同様に、音を拾う力が落ちた状態となります。特に風邪のあと、鼻をすすっているようなお子さまの場合に多く見られます。このため同時に鼻の診察も大切となります。

低年齢でこれが見つからず放置されたままになると、聴力や言語の聞き取りの能力の成長・発達に悪影響をおよぼすことがあります。また、聞き取りが正確にできていないために、正しい発音もできなくなってしまうケースもあります。

鼓膜の観察ができないと、これらのことはわかりませんので、耳あかの清掃が必要となる場合もあります。

 

鼻のポイント

診察だけでは風邪のあとかアレルギーなのかはわかりません。ただ、鼻をすすってばかりいる、くしゃみが多い、鼻水が透明でさらさらということであればまずアレルギー性鼻炎を疑います。また、鼻づまりが強いタイプのお子さまもおられます。

鼻づまりがひどいと、深い睡眠が十分にとれず、勉強や課題に集中できなくなったり、睡眠が深い時に分泌される「成長ホルモン」が不足し、ひどいときには低身長など体格の発育に悪影響が出たりします。また、睡眠不足は小児の場合、眠気やだるさよりも、キレやすさや不機嫌・集中困難が特徴で、社会性の獲得やメンタル面の成長に悪影響をきたすおそれがあります。さらには、においを感じにくく、食事を楽しめなくなることもあります。一番の悪影響は、普段から口呼吸なのに、その口が食事でふさがって呼吸が苦しくなるので、しっかりとものを噛むことができず、顎の発達が不十分となりかねません。ひいては歯並びに悪影響が出て、歯列矯正の必要性が出てくることもありえます。そして、息苦しさで口を閉じてものを噛むことができないことから、本人にそのつもりはないのにお行儀が悪いように扱われる(「クチャラー」とバカにされる)などと、こどもの時はよくても、将来大学、社会人となるにつれてまるで家庭の教育が悪かったかのように扱われがちです。

前からみて鼻は通っているのに、口呼吸が続く場合は、アデノイドの肥大が可能性としてあり、内視鏡での確認が必要です。アデノイドは鼻の一番奥に存在する扁桃腺と同様の組織です。大きすぎると鼻呼吸が邪魔され、鼻づまりと同様の悪影響がおこります。また先にのべた滲出性中耳炎の原因ともなることがあります。

特に幼少時から鼻づまりがひどいと、それがそのお子さんにとっては普通なので、異常と気がつくことができず、大人が気づいてあげる必要があると考えています。

 

のどのポイント

扁桃腺が大きいのは低学年ではある程度普通ですが、大きすぎるために息の通り道を邪魔することがあります(=扁桃肥大)。寝ている間にずっと大きくいびきをかいていたり、また大きく息を吸い込んだ時に、扁桃腺そのものが息の通り道を塞いでしまってしょっちゅう息が止まってしまったりで、睡眠のさまたげとなります。これは「睡眠時無呼吸症候群」というれっきとした病気です。睡眠の質がさがり、重症では胸の形の変形の原因となる場合もあります。この場合、鼻の奥で通せんぼをしているような組織を小さくする薬もなく、アデノイド肥大と同様、手術になることがあります。また、扁桃腺の片方だけが非常に大きい場合は、腫瘍の可能性もあり、検査を兼ねた手術に踏み切るケースもあります。

睡眠時無呼吸症候群とは…成人の場合「睡眠中の1時間あたり、10秒以上の呼吸停止(無呼吸発作)が5回以上あること」です。寝ている最中に舌の付け根が息の通り道をふさいで、深い睡眠をとれないことによって起きるさまざまな症状のことを言います。成人の場合、短期的には眠気・集中力低下から交通事故や労働災害の割合が増えます。また長期的には動脈硬化が加速されるため、心筋梗塞や脳梗塞などの怖い病気にかかる割合が高くなります。自覚症状にとぼしい病気で、いびきを放置されている人に多くみられます。成人では家族に促されて受診される方が大半です。一方、同様のことが小児でも見られます。特に、深い睡眠で分泌される「成長ホルモン」が減ることが知られており、成人とは違い、成長に対する悪影響を考え軽度であっても早期の治療が望ましいとされています。

鼻詰まりが強い、扁桃が大きい、だから食事で硬いものを食べていると息苦しさばかりが先にたち、疲れてしまって硬いお肉や、根菜類を噛み切れず残す⇒顎が育たなくて出っ歯という、明らかな悪循環をきたしている状態なのに、ここで「じゃあ歯列矯正しましょう」となると本当にしんどいと思います。鼻で息ができず、口呼吸の状態でまだ歯に金具をつけられるわけですので…

見つからない病気で苦しむようなことがあってはならないし、またあったのならば負担を減らすため、しっかりした診断と治療が必要です。

お子様が診察の姿勢を取れない場合は、保護者の皆様のご協力をお願い申し上げます。

 


2024.05.13
今週土曜 5/18の診療担当医の変更のお知らせです。

学医師 学会出張につき、5/18土曜日は由一医師の診察となります。

悪しからずご了承のほどお願い申し上げます。


2024.05.11
院外処方へのご協力をお願い申し上げます。

いつも当院をご利用くださいましてありがとうございます。

現在、耳鼻咽喉科に必要な薬剤の多くの供給が滞っており、院内処方を満足に行うことが困難な状況となっております。しばらく大半の方には処方せんの発行と、院外の調剤薬局をご利用いただくこととなり、二度手間となって大変申し訳ございません。

大変ご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

何卒、ご協力をお願い申し上げます。

あしからずご了承のほどお願い申し上げます。


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